「火星物語」
火星物語 小説

火星物語 小説 『消費期限』

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注意
必要不可欠』の続きの話です。


















人生において、失敗はつきものだ。
人間は考える事は出来ても、機械と違って正確に動作することはできない。だから何かしらのミスを引き起こす事が多々ある。
それは日常生活の中での些細なミスであり、人生を左右する重大なミスでもあるが、根本的なものは一緒だ。
人間生きていれば何かしらのミスを引き起こすのは当然だ。だからこそミスを引き起こさないように常日頃気を引き締めて生活する必要がある。
そう、フォボスは考える。
多量の保存食の点検を行っていた時に気付いた重大なミスを、少しでも正当化させるために。
今目の前にある食料品の殆どが、賞味期限を何ヶ月も前に過ぎ去った保存食だという事実から逃れたかった。

時空転移は突然で、用意する時間はあまりない。だからこそいつ時空転移してもいいように、保存食と水は確保していた。
今回この時代に来る時には風の谷の広場から自宅へと急いで帰って―風を使おうと考えなかった時点で、相当焦っていたのだろう―用意していた食料品を持てるだけ持ち込み、この時代へと時空転移をした。
どうやら急ぎすぎた事が仇になったようだ。
今回持ってきてしまったのは、捨てようと思って予めよけていた代物だと言う事に、食料品の点検を行っていた時に気付いてしまった。

―どうする?
本来ならクエス達に事情を話して、これらを捨てるしかない。
いくら保存食とはいえ、何ヶ月前に消費期限の過ぎた食べ物を食べたいとは思わない。
しかし、その後どうするかが問題だった。
三人とも料理と呼べるものは全く作れず、フォボスに至ってはレシピ通りに作っても出来上がる料理は”地獄の殺人料理”のみ。
クエスやサスケはまだド下手の範疇に収まっており、生物の許容範囲内だ。それでも……どんなに空腹でもあの二人の料理を食べたいとは思わない。
消費期限は過ぎていても、食べられる代物を捨てるのか? その後の事を考えろ。
――それならば消費期限の事は黙って、何食わぬ顔で出せばいい。
フォボスの中の悪魔がそっと耳元で囁くが、何度も頭を振るい、その考えを排除する。
クエスとサスケに消費期限の過ぎたものを出すなど、良心が許さなかった。何より、兄姉のように慕っている師匠にそんな失礼な真似は絶対出来ない。
―やはり事情を話すしかないのかな…
その事を考えると気分が落ち込むが、こんなミスをおかしてしまった自分の責任だから仕方ない。
ここで弁解の言葉を考えずに、今後の食料について考えてしまった事を、後のフォボスは後悔する。
近隣に街や村と呼べるものはなく、食料を調達する事は出来ない。
アショカの風封じの結界により、この時代では風を使って移動する事は出来ない。
今此処で保存食を捨てるという事は何日も絶食する事を覚悟しなければならないのだ。
そこまで考えたところで、先程振り払ったはずの悪魔がまた現れて、フォボスに甘言を弄する。
――何日も絶食させるよりは、消費期限が過ぎていても食べられるものを出したらいいんじゃないか? 大丈夫、多少なら死にはしないさ。
必死に考えを遠のけようとするが、悪魔は一向に離れない。そればかりか良心である天使も現れる気配は全く無かった。
人間は水さえ摂取すれば一週間は生きられる。幸い水は悪くなってない。
大事な二人を何日も絶食させて、アショカと戦わせるのか?幾らなんでもそれはあんまりだ。
だったら……。
人間誰しも抗体を持つ。だから多少消費期限が過ぎていたとしても、必ず体調を崩す事はない。
頭の中で様々な考えを巡らせる。
今まで良心が大きな割合を占めていた秤が、この瞬間完全に傾いた。
―………大丈夫、だよな。保存食だから、多少期限が過ぎていても…。 それにこの時は湿気も殆ど無くて乾燥しきっているから、腐らないはずだ。
自らにそう言い聞かせる事により、罪悪感を少しでも抹消しようとする。
…フォボスの時代にあったという時点で、腐るという考えはあえて排除した。





言い訳
もしかしたら続くかもしれません。
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