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DB 小説 『サイヤ人にとって尻尾を…とは?』 悟天+ブラ

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注意
『サイヤ人にとって尻尾を…とは?』の悟天+ブラバージョンです。 但し、悟天・ブラの組み合わせが好きな人は、ここで引き返してください。


悟天→トランクス前提です。
悟空→ベジータ要素もあります。
『サイヤ人にとって尻尾を…とは?』の悟天・トランクスの続編でもあります。















警告
悟天+ブラと銘打ってますが、CP色は欠片もありません。
それでもよろしければ、下へスクロールして下さい。






















「ねぇ、トランクス君。 酒を飲み比べないか?」
始まりはちょっとした言葉が切欠だった。


久し振りに孫家、C.C家、クリリン家が揃って集まった。
そこそこいい年をした大人達が揃えば、近況を話し合った後には宴会になるのも当然の流れだった。
酒癖が悪いブラは自粛していたが、他の者達は酒盛りを大いに楽しんだ。
最初にパンが酔い潰れ、次にマーロン、クリリン、チチの順で酔い潰れていった。
今、ここにいるのは自粛しているブラと、大の酒豪のブルマと18号。そして頑強な消化器官を持つサイヤ人の眷属のみだ。
アルコール度数の高い酒瓶を幾つも空けているにも拘らず悟空と悟飯は素面同然だったが、ベジータは酔いが回り頬が上気し、瞳が潤んでいた。
男でもゾクッと来る艶っぽい姿に、「あれじゃ襲われても文句言えないよなぁ」と他人事のように眺めていた。そして、ベジータの介抱という名目で側にいる悟空とブルマの目が獲物を狙う目つきだったのを見なかったことにして、記憶の奥底に封じ込めた。
その色っぽい姿とトランクスの姿を重ね合わせて、宴会当初から強い酒を飲み干しているのにいまだ素面のトランクスを酔い潰したいという衝動にかられたのが、事の始まりだった。

「ねぇ、トランクス君。 どっちが強いか、飲み比べない?」
ウォッカの瓶を手で遊ばせながら、悟空を警戒しているトランクスの元に向かい、明るい声音で彼を誘う。
初めは悟天の思惑に”何となく”気づいていたのかかなり渋っていた。しかし悟天の口車に乗せられて、飲み比べを承諾した。
ウォッカを筆頭にアルコール度数の高い酒を交互に飲み干していくが、サイヤ人である彼らがその程度で酔い潰れることもなく。
一時間以上、勝敗の見えない膠着状態が続いていた。
いつまで経ってもキリのない状況に嫌気が差したトランクスが、愛飲している世界一アルコール度数の高い酒を取り出した。
トランクスがいつものように水を飲むように平然と飲み干したから、悟天も安心して一気に飲み干した。
それが悲劇の扉を開くとも知らずに…。
一気に飲み干した途端、頭の中が真っ白になり、炎が口の中を覆い、耳や鼻、喉を焼き焦がして、胃袋を焼き尽くした。
今まで経験した事のない感覚に死を実感して、涙がこみ上げた。
よほど悟天の形相が凄まじかったのか、トランクスが気遣うように彼の背中を軽く叩く。
「おい、大丈夫か? ……もうやめてもいいんだぜ」
―やめるだって!?俺はまだ負けてないよ!! 君を完膚なきまでに酔い潰すまで、俺は絶対に負けられない!!
勢いよく立ち上がり、声を張り上げてトランクスに宣言する。
トランクスは顔を顰めた後に、呆れたように悟天を見て、肩を竦める。
親友の小馬鹿にした態度に悟天が苛立ち、絶対酔い潰してやるという誓いを更に強めた。
悟天が一度バランスを崩して椅子から転げ落ちるというアクシデントがあったものの、飲み比べは再開された。
トランクスは先程と同じく平然と酒を飲み干す。だが、先程までの勝負で素面だった顔が火照ってきたのを悟天は見逃さなかった。
悟天が何度かグラスの周りに手を伸ばし、グラスを掴み損ねる。
たったそれだけのことが無性に苛立ち、気弾の一つでもぶっ放したくなった時に、トランクスが悟天の手にしっかりとグラスを握らせた。
思わぬ優しさに目が潤みそうになるが、好敵手でもある親友に涙を見せられない。
涙をグッと堪えて、グラスを見つめる。
今度は用心しながら、酒を少しずつ飲み込んでいく。
先程の身を焦がすような感覚はなかった。それどころか心身ともに暖かくなって、とても気持ちよかった。
今まで飢えて、乾いていたものを漸く手に入れたような…。病み付きになる感覚だ。
酒を全て飲み干したときには、全てが素晴らしくて、楽しくて大声を上げて笑っていた。
トランクスの肩をしっかり抱いて「君がこの世で一番大好き」と告白するが、次の瞬間には頬を殴られ、床に頭を激突した。
幾らサイヤ人とはいえ無防備な状態での急所の攻撃に痛みが走るだろうが、悟天の笑いは収まらず、天井に向かってげらげら大声で笑う。
―ツンデレなトランクスが可愛くて好きだ。最強の兄が怖いけど大好きだ。母さんを女性として愛している。
世界の全てが愛しくて堪らない。世界が回り、キラキラと輝いている。まるで万華鏡のようだと当然と見惚れる。
自分の顔を心配そうに覗き込むトランクスが”周囲を取り囲んでいる”という奇跡。
―世界は…世界は……
そこで悟天の意識は一度途絶えた。

悟天の意識が少しずつ覚醒すると同時に、頭に鈍く想い痛みが走った。
頭が割れそうな痛みに、悟天が眉を顰める。
頭の中が酷く霞がかっており、前後の記憶が全く思い出せなかった。
ゆっくりと目を開けると、強烈な光が彼の目を突き刺す。咄嗟に目を覆い隠した。
次第に光に慣れてくると、只の照明の光だと気づく。だが自宅の照明よりも幾分か明るかった。
―ってか、ここ何処!? まさか”副業”で失敗して、薬を盛られて拉致されたんじゃ…?
酔いの醒めない鈍い頭で考えをめぐらせて、行き着いた答えに全身から血の気が引いていく。
必死に記憶を辿り、前後の出来事を思い出して悟天が安堵の息をつく。
―あぁ、これが酔うってことか…。
サイヤ人の強靭な消化機能により、どんなに酒を飲み干しても”酔う”ことはなかった。
酔っている時はいい気分かもしれないが、今は些細な音が頭に響いて痛い。トランクスに負けた事実も相俟って、最悪な気分だ。
―それにしても……眩しすぎるなぁ……。
喉が焼きついて上手く声が出ない。頭が痛いので今はサイヤ人特有のテレパシーでトランクスにお願いする事もできない。
仕方ないから頭に響かないように、慎重に必要最低限の動きだけでうつ伏せになる。
煌々と明るい光が遮られた事で、悟天が再び眠りにつこうとした時、”それ”を見つけた。
―これって、もしかして…!!
今でも時々、自分に生えるもの。
”それ”は茶色の細長い、尻尾だった。

目の前にある見事な毛並みの尻尾を凝視する。
その毛並みは…最高級の毛皮にも勝るそれは、まさしくトランクスの尻尾だった。
十数年前のあの日、悟天がトランクスの尻尾を蹂躙して以来、彼は尻尾を触らせてくれるどころか、一切見せなくなった。
―……でもね、俺はあの尻尾を忘れたことはなかった! というか忘れられるわけないじゃないか。あの奇跡の毛並みを……王族の、全ての尻尾の頂点に立つ、尻尾の王を!!
今一度トランクスの尻尾を蹂躙質亜。そして、トランクスの屈辱に歪みながらも懸命に耐える顔を見たい。
そのことだけが頭を巡り、珍しく後先考えず目の前にある尻尾に手を伸ばす。
記憶と違わぬその毛並みは、超最高級の毛並みだ。
悟天が恍惚とした顔で尻尾を思いっきり掴むと、口に持って行き、噛んで舐める。
頭に焼きついた記憶より、若干尻尾が細い気もするが、気のせいだろう。
もし酔っていなければこの時点で違和感を覚えただろう。いや、そもそも尻尾に手を伸ばさなかったに違いない。

「…悟天!! お前…なんてことをしているんだ!?」
前方にいる筈のトランクスの声が背後から聞こえた。
怪訝に思い、頭痛も忘れて振り返ると、恐怖ゆえに顔をこわばらせ、画面蒼白のトランクスが後ずさっていた。
―あれ、何でトランクス君が俺の後ろにいるんだろう?
尻尾を口に含んだままボンヤリと親友が慌てて逃げる姿を見送る。
普段の、トランクス曰く黒い策士と呼ばれる頭の回転の速さは、酔いにより完全に封じられていた。

身の毛もよだつ殺意がすぐ側から放たれ、悟天が顔を上げる。
彼の目に映ったのは、蹂躙している尻尾の主。
筆舌に尽くしがたいほど恐ろしい形相で、限りなく冷酷な眼差しで悟天を睨むブラの姿。
怒り狂った死神女帝は、嘗てのトランクスと同じ顔をしていた。
全ての時間が止まり、凍りつく。
ブラが凄みのある顔のまま悟天の首を拘束し、逃げられぬように押さえつける。

―……拝啓、ベジータ様。酔い潰れてブルマさんや父さんの名前を言ってないで、今すぐ俺を助けてください。残り少ないサイヤ人の悟天より。 追伸、どうか一瞬で死ねますように。
強靭なサイヤ人の体すらも破壊するほどの、気の込められた手刀が目前に迫る。
―あ、辞世の句を考えるの忘れた。
場違いな事を考えた一瞬の後、悟天の意識は完全に途絶えた。






事後報告という名のDB使用の目的。
1.悟天のブラに対する”無礼”を、彼女の記憶から完全削除。
2.悟天の体の完全再生。
3.悟天の蘇生。
以上。






言い訳
悟天が間違ってブラにセクハラしたというだけの話です。

悟天が宣戦布告をした時点で既にろれつが回っていなかったから、トランクスには何を言っているのかわからなかったんです。

サイヤ人社会において尻尾は民族の象徴であると同時に、心身の貞操でもあります。だから、悟天はトランクスとブラの”尻尾の貞操”を奪い、彼らを蹂躙し、尊厳と誇りを踏み躙った事になります。
世が世なら親族縁者も皆殺しにされますが、運命は悟天と孫家に味方した形になります。
DBの使用順ですが、この順番でないと悟天がまた殺されるからです。

2011/5/24 小説へ移行
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