「聖剣伝説」
聖剣伝説3(HOM)

聖剣伝説3 小説 『Hawk or Cat』1

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注意
デュラン→ホークアイ要素があります。














賑わいを見せる酒場の中、カウンター席で数人の男達が笑い合いながら話をしていた。
隣で繰り広げられるやりとりを、仏頂面で見ていたデュランが勢いよくエールを一気飲みして、苛立ちをぶつけるようにグラスを床に叩きつけた。
突然の音に隣に座っていたホークアイに窘められ、悪態をつく。しかしホークアイが呆れたように溜息を吐いただけだった。
デュランが横目でホークアイを観察する。
彼は商人風の客と談笑していたが、それだけでないことは最近になってわかった。
初対面の相手でも得意の話術で相手を上機嫌にさせ、有益な情報を聞きだす見事な手腕はいつ見ても感嘆させられる。
デュランの視線が朗らかに話すホークアイから、男達に向けられる。
彼らの目に宿る情欲の色にデュランの目つきが鋭くなる。
―…気に入らねぇ。
同性でも見惚れる美貌を持つ、仲間であり親友。彼は時々その手の”対象”と見られることがあっても、自分に有利な形で相手をより効果的に利用していた。
使えるものは使うという信条なのだろう。だが…。
―クソッ! …胸糞悪い…
湧き上がる苛立ちが、ホークアイに対するものなのか、彼に色目を使う者に対するものなのか。
デュラン自身にもわからなかった。

閉店間際となり、客もまばらになった頃。机に突っ伏している男達の意識がないことを確認する。
「酔い潰れたか」
先程まで笑い合い会話を弾ませていた相手にも関わらず、淡々とした声音で呟いた。
ホークアイが懐から何枚も紙を取り出す。紙には目の前にいる男達の人相が気が描かれている。
それは一時バイゼルを騒がせていた盗賊の手配書だった。
突っ伏していた男達の顔と手配書の顔を改めて確認して、同一人物である事を確かめる。
混雑した時間帯では他の客に危害が及ぶ可能性もあり、下手すれば逃げられる。それに安全に旅をするためには、地元の闇社会の情報も得ておきたい。
だから情報を聞き出して、他の客に危害が加わらない方法で捕らえるのがホークアイのやり方だ。
「酔っ払い相手にこーゆことするのは正直気が引けるんだけどね。 でもこっちも生活がかかってるからさ」
軽い口調で言葉を紡ぐと、腰元に提げていた鞄から縄を取り出し、手際よく男達の手首を縛る。
店主を呼び出し、手配書と男達の顔を見せてバイゼルの自警団に連絡を取らせる。大慌てで店の奥に消えた姿を見届けて、残りの酒をゆっくりと味わって飲み干す。
バイゼルの自警団がこの町に着くまでどんなに急いでも数時間はかかるだろう。
ホークアイが縛られて身動き取れない酔っ払いに顔を向ける。
「羽目外して油断したのが運のツキだぜ、オッサン達」
穏やかな声音で笑う。
テーブルにグラスを置いた後、隣で酔い潰れている連れに視線を向ける。
エールを十数杯飲み干した結果、机に突っ伏したまま寝ている姿にホークアイが苦笑する。






言い訳
『出会い』を考えている時に思いついたネタで、副業として賞金稼ぎをしているホークアイの話です。
ホークアイと彼を取り巻く仲間達の日常の話になりますので、一話ずつの繋がりはありません。
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