「聖剣伝説」
聖剣伝説2

聖剣伝説2 小説 『安楽死』

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短文に掲載しようと思っていた話ですが、文字数の関係上こちらに掲載します。


シークが四天王になる前の話です。












死病に冒された父は何日も床に伏せ、常に見せていた力強い光はもう感じられなかった。
朽ちていく父の手をシークが優しく力強く握り締める。
気はもう殆ど発しておらず、もう長くない事は容易に分かった。
大切な存在の喪失に、彼の全身が震え、目頭が熱くなる。
感情の波を歯を噛み締めて、必死に押さえ込み、平静を取り戻す。
「…父上。私の声が聞こえていますか?」
シークの声に、今まで焦点の合わなかった父の目が、彼だけを映す。
僅かな動作、呼吸の一回一回すら、皮肉にも父の命を削っていく。
―助からないのに…苦しむ時間を長引かせて何になる? それが父上の望みなのか?
シークが腰に提げていた愛用の小刀を手に取る。
それは彼が十歳の誕生日に父から貰った、大切な宝物。
「父上。…もうよろしいでしょう…。 これ以上苦しむ姿は見たくありません」
シークが父の姿をじっと見つめる。すると父がゆっくりと頷く。
その動作だけでも、今の父には地獄に試練に相応する重労働だった。
二人の視線が絡み合う。
走馬灯のように、今までの出来事が蘇っていく。
最愛の女性が病に侵されながらも、命がけで残した最愛の息子。
混血ゆえに蔑まれ、酷い迫害に遭う中、唯一の味方だった最愛の父。
視線だけで互いの意思を確認しあう。
「……父上。いずれ私もそちらに行きます。 …ですから、暫しのお別れです」
肯定するように父の目がゆっくりと閉ざされたのを確認して、シークが父の心臓めがけて小刀を振り下ろす。



言い訳
…淡々と書きすぎたかな? でもごちゃごちゃ書くよりもいいと思ったんです。

「いずれ人は遅かれ早かれ死ぬ。そして残された者もいつか死ぬ。 それは当たり前の事であって、悲しむ事ではない」というシークの考えや、助かる事のない地獄の苦しみから一刻も早く解放してあげたいという思いとか…。
淡々としていながら、そうしたのが伝わるように書いてみました。
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