「聖剣伝説」
聖剣伝説2

聖剣伝説2 小説 『短文集』 2

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短文集に掲載している「聖剣伝説2」の話が20個以上になりましたので、10個分纏めてこちらに掲載します。
尚、此処に記載する話は『短文集』にあるものを一部修正したものです。



参照
『短文集』5~8








内容の系統
四天王話     8
ランディ一行話  2















『短文集』5

『巫女』
「じゃ、この子が200歳のおばあちゃん!?」
驚きを露わに、やや大袈裟に声を上げる。
ジェマに窘められて、謝った後に改めて目の前の少女の姿の巫女を見つめる。
彼女はとても若々しく、自分より少し幼く見えた。しかしよく見ればその瞳は老成しており、生きてきた年月の重みを感じさせた。
―女神様というのはこんな美しい姿をしているのかもしれない。
女神官は抜きん出た美貌の持ち主だった。
村の女達しか見たことのないランディには、今まで見た誰よりも美しく見えた。
聖剣伝説2 ランディ→ルカ (出会い)

『復讐劇』
「これで終わりだ!! 死ね!!」
根強い恨みの声と共に一斉に魔法弾が放たれる。
ファウナッハが掌をそちらに向けると、障壁が生じて弾を容易く弾き飛ばす。
術士達の瞳が絶望に染まり、顔を醜く歪ませる。
その様に彼女が嘲笑う。
この程度の実力しか持たないのに、帝国に逆らおうとする愚かさがおかしかった。
彼女が呪文を唱え終えると凝縮された魔力が放たれ、哀れな襲撃者の体を切り刻む。
多量の返り血を浴びたその姿は、死神。
恐怖にたじろぐ者達に視線を向ける。
「あなた方もここで死になさい」
にっこりと笑い、美しい声で歌うように死の宣告を告げる。
聖剣伝説2 ファウナッハ (復讐者達を返り討ち)

『おまけ』
我侭』の話前提です。

「タナトス、貴様が行けばすむことだ!」
ゲシュタールが鋭く射るような眼差しでタナトスを見据える。
苛立ちをぶつけるように放たれた言葉に、他の二人が同意するように頷く。
三人の無言の抗議に、タナトスが軽く肩を竦める。
「「私は遠慮しておくよ。 面倒くさい砂漠は体にこたえるからね」
漏れ出た本音にシークとゲシュタールが睨むものの、タナトスは飄々とした態度を崩さない。
聖剣伝説2 四天王 (没シーン) 


『短文集』6

『人ならざるもの』
初めて帝国四天王達を見た時のあの衝撃は忘れられない。
復讐への武者震いでなく、目を疑うほどの美貌への畏怖に全身の皮膚が粟立った。
瑠璃の総司令官。紅玉の魔術師。翡翠の将軍。
誰もが振り返り、我を忘れる美貌は帝国の宝石と呼ぶに値する。
ヒトと言いがたいほどの美貌を持つ者も”人外”ならば、彼らはヒトではなく、この世の者ですらない。
悪魔の申し子であり、神の寵愛も受けた存在。
聖剣伝説2 タナトスを除く四天王 (第三者から見た彼ら)


『短文集』7

『スパイ」
「いつまでそんな醜い姿をしているつもりなの? シーク」
ファウナッハの視線が一人の人間に向かい、レジスタンスの人間が視線の先を追う。
そこにいたのは彼らの仲間、古株のレジスタンス。しかし姿は同じだというのに、何かが大きく違っていた。
男が浮かべたのは中間達が見たことのない冷徹な顔。
「醜いとは酷い言い草だな」
「あなたの本来の姿からすれば、今は十分醜いわよ。
あなたが別の姿になっているのは、不愉快なの。 早く元の姿に戻ってちょうだい」
不満を宿した言葉に男が静かに笑うと、肩を竦めて目を閉じる。
呆然と立ち竦むレジスタンスの視線を浴びる中、男の姿そのものが歪んでいく。
歪みが直ったとき、そこにいたのは彼らの仲間ではなかった。
瑠璃色の髪と瞳。白皙の肌。細身ながら鍛え抜かれた身体。
そして誰もが振り返る程の力強く端整で、玲瓏な美貌を持つ青年の姿。
レジスタンスの面々が目の前で起きた事を理解する前に、シークの姿が一瞬で彼らの側から消えてファウナッハの隣に現れた。
聖剣伝説2 シーク+ファウナッハ (長編の1シーン)

『手向け』
亡き同僚から貰った懐刀にべったりと付着した血を丁寧に拭う。
今では形見となってしまった大切なもの。それをこれ以上下らない人間の血で汚せない。
敢えて形見で殺したのは、亡くなった彼らへの手向け。
懐刀の血を綺麗に拭き終えた後、足元に転がる皇帝の死体を冷たく見下ろす。
―こんなことならもっと早く殺してもよかったわ。
皇帝など、ただの傀儡人形。
マナの要塞で皇帝を始末するのは、初めから四天王達の間で決められていた。
醜く歪んだ顔を無感情に眺めていると、先程皇帝だった男が言い放った言葉が蘇る。
それは彼女の亡き同僚達を侮辱する言葉の数々。
途端、女の美しすぎる顔は嫌悪に満ちて、死体を勢いよく蹴り落とす。
それは無様に祭壇の階段を転がり落ちていった。
皇帝だった亡骸を眺める目には、一切の感情は宿っていない。
「……私達が、世界の王よ」
その言葉と共に浮かぶのは、血色の髪の呪術師ではなかった。
聖剣伝説2 ファウナッハ (皇帝殺害時)


『短文集』8

『永遠の初恋』
それは、父の愛人の一人だった。
肩下で綺麗に切り揃えた淡く日に透ける金の髪。見る者を虜にする紫水晶の瞳。鈴を鳴らすように心地よく響く声。
彫りが深く整いすぎた顔立ちの、その女は息を呑むほどに美しかった。
教養に溢れ、武芸も優れた彼女は、今まで彼が目にしてきた愚かな者達と一線を画していた。
そして、共に過ごしても不愉快にならなかった初めての人間。
聖剣伝説2 ゲシュタール (機械と強さ以外で、初めて執着したもの)

『芸術品』
「あの三人の美しさはよく知っているだろう? 誰もがあれらの強さと美貌の前には惹かれ、惑わされる」
皇帝が瞳の奥に情欲の炎を滾らせつつも、呪術師を恐れて平静を装って語る。
身の程知らずな操り人形の言葉に、タナトスの心に不快な影が過ぎる。
「限られた者の中でも、選ばれた存在しか彼らを手に入れられませんよ」
「タナトスよ。お主は己がその”存在”だと思っているのか?」
冷ややかに嘲笑う呪術師を鋭い眼差しで射抜く。
嫉妬を滲ませた問いかけに、タナトスが薄く笑う。
「私はあなたと違って下卑な考えは持っておりません、
芸術品は欲に任せて穢すのではなく、側に置いて鑑賞するのが一番なのですよ」
彼らの神々しいまでの美貌に惹きつけられる者は後を絶たない。
国を滅ぼす強さから畏れと共に、手の届かぬ存在への崇拝に似た思いを抱かせる。
だが、中には皇帝のように”生身”の存在として求める者もいる――。
「……価値のわからぬ者が芸術品を穢そうと考える。……それだけでも私はその者を殺したくなるのですよ。 皇帝様」
聖剣伝説2 タナトス+皇帝 (皇帝及びタナトスの”玩具”疑惑の完全否定)

『死の女神』
女の魔法は強大無比で、誰一人として太刀打ちできずに虫けらの如く命を散らしていった。
魅惑的な唇から力ある呪文が紡がれ、次々と新たな屍が増えていく。
数多の命を瞬く間に奪うその姿は、戦場に不釣合いな…あまりにも鮮烈な姿。
それは、魂を奪われるほどの美しき女の姿を模った死神そのもの。
無慈悲な女神の魔法の舞いを目にして、生き残った者は存在しなかった。
聖剣伝説2 ファウナッハ (魔法を駆使した戦場での様子)

『妖精との出会い』
プリムが腰を曲げ、ポポイの目線に合わせる。
「よろしくね、おチビちゃん」
ピシィッ
すぐ側から聞こえた音にランディが訝しげに音源を見下ろす。
妖精が頬を引き攣らせて、こめかみを震わせていた。
「…ポポイ…?」
俯いて肩を震わせる妖精に、ランディが恐る恐る声をかけた。
妖精が顔を上げてプリムに笑いかける。その笑みは純粋な子供というより、小悪魔と呼ぶに相応しい。
ケバイネェちゃん。 ”おチビ”ってのは小さい子供に言う台詞だぞ」
妖精の挑発にプリムの目尻が吊り上がり、顔が紅潮した。
一転して険悪に陥った空気に、ランディが思わず後ろに下がる。
―……なんでこうなるんだ?
一刻も早く止めなければならないとわかっていながらも、手を出せば均衡が崩れて取り返しがつかなくなる予感がした。
プリムが深呼吸をして気持ちを落ち着けると、余裕の笑みを浮かべる。
「そうね、わかったわ」
妖精が目を真ん丸くしてプリムを見上げる。
突然引き下がった相手に物足りなさを覚えるも、勝ったのは事実。
「わかればいいんだ」
胸を張って笑うポポイの頭に、プリムが手を伸ばす。
おチビちゃん。よろしくね」
さわやかな笑顔を浮かべて、幼子をあやすようにポポイの頭を撫でる。
聖剣伝説2 ランディ一行 (ポポイが仲間になった時。身長が決して触れられたくない禁句で、最大のコンプレックスだったら…)
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