短文

『短文集』12

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『狂女王』
常人ならば耐えられぬ凄惨な光景を映し込む藍色の瞳は冷たい輝きを放っていた。
やがて、女王は自然と口元を綻ばせて…
「リース様」
耳障りな家臣の首を号令一つで跳ね飛ばせば、側仕えのアマゾネスが”諫言”しようとする。
――ああ、うるさいわ。
嘗ては姉と慕った女だが、親愛と敬慕は”あの時”に全て消え失せた。
今では憎悪と悲哀、憤怒しかない。
この女も復讐対象ではあるが、今はその時ではないから手を下さないだけに過ぎなかった。
瞳の奥底に燃え滾る行き場のない黒い炎を閉じ込めて、ライザを見据える。
その瞳は全身を凍らせるほどの冷たい輝きを放っていた。
「ライザ」
冷淡でかつ艶やかな声に、歴戦の女戦士の体が震えた。
聖剣伝説3 リース+ライザ (『Insane empress』の1シーン) 2012/7/28

『異教』
注意
オリジナル設定があります。

「遠い昔は光と闇の司祭という役職は存在せず、代わりにマナの司祭という今で言う光と闇を統括した役職があったのですよ」
いつの頃からか、文献ですらも失われた遥か昔の事柄を己が知識の如く語り始めた友人を見返す。
フフフと口元を歪ませて笑った友人は、まるで別人のようだった。
「幾ら崇め奉られようとも、本来の教義からすれば我々も”異教徒”なのですよ、”光の司祭”殿」
仄暗く、負の色合いの強い光を放つ瞳を持つこの男は……誰だ?
聖剣伝説HOM ベルガー+光の司祭 (HOM後のベルガー豹変前で、ウェンデルでの異教徒弾圧後) 2012/7/28

『ラブリー衝撃!!フォボス豹変事件』
アショカ神父。
その言葉を聞いた瞬間、最後の風使いとされる少年は殺気に満ち溢れ、鬼気迫る修羅の形相へと変貌した。
そして、それが後の世までアショカ教に伝わる事件…信者と教主を地獄に陥れた”魔王襲来”の始まりだった。
火星物語 フォボス (ラブリーでの、フォボス暴走事件の切欠) 2012/8/31

『過ぎたる知識欲が齎すは、己が命の危機』
「………魔王様。 そのお姿は、一体…?」
ゼナーデンが意を決して重かった口を開く。
視線の先にいるのは黄金色の髪の青年の隣に佇む、白銀の髪を持つ美女。
尖った耳は、魔の眷属たる証。可憐な身から放たれる底知れぬ力は、魔界三柱の名に相応しく強大なもの。
その正体は”勇者”達に打ち滅ぼされし魔王だった。
竜族の青年の問いに、魔王と呼ばれた女は濃茶色の瞳を鋭く眇める。
「ホゥ……」
その気迫は、遥か古から生きる龍人の背筋を凍え上がらせ、続けるべき言葉を失わせた。
白魚と見紛う指で、秀麗な美貌を持つ龍人の顎を撫でて、嫣然と微笑んだ。
「ゼナーデンよ。 知りたいか?」
――我がこのような姿になった、理由を。
目は愉快そうな笑みを湛えていたが、麗しき魔王から立ち上るのは、聞くなという無言の圧力。
牙を覗かせた魔王の質問に、龍人は即座に否定した。
デスメンディナー 魔王+ゼナーデン (ED後。最後まで語られる事なく黙殺された、最大の疑問) 2012/9/2

『後始末と八つ当たり』
地面を揺るがすほどの衝撃と爆発音。そして悲鳴。
周囲は瞬く間に阿鼻叫喚の惨状となった。
何がおきたのか分からぬまますぐさま振り返ると、凄惨な顔で巨大スパナを掲げていた少年と目があった。
「……フォボス、さん……?」
「もう終わったし、早く行こう」
恐る恐る名を呼ばれて少年は清々しく爽やかな笑顔を浮かべた。
混乱の最中にあったセイラが我に返った時には、既にフォボスは彼女の横を通り過ぎていた。
何事もなかったかのように立ち去る少年の後姿を見送った後に、悲鳴と怒号の轟く爆発現場を視界に収める。
風の力で跡形もなく破壊された映画館跡地は、ハーネス製作『黒騎士リュート2』の上映会場だった。
火星物語 フォボス+セイラ (黒フォボス化。カンガリアンのシアター前にて) 2012/9/16

『妖の真』
地より生じ出た人を模った影が、己が姿を見下ろす。
皮と肉を剥ぎ取られ、骨まで砕かれて塚の下に封じられていた己を。
自他共に認める美丈夫だった生前の名残は微塵もなく、醜く無残な姿にこの上なく絶望した。
―ああ、なんてこった。 こんな姿じゃ、帰れねぇ。
今すぐ帰るつもりだったのに、もうすぐ子供が産まれるってのに。
こんな姿で帰ったとしても、誰も俺だとわからない。
何よりも愛しい蛍火と娘にこんな変わり果てた姿など、絶対に見せられない。
――体を。
失った体を、元通りにしなければ。
自分自身の皮と肉は焼き払われ、跡形もない。ならば、”他”から調達すればいいことだった。
生前と同じ容貌の体を取り戻して、愛しい女の元へ帰る。
それが、新たに生まれた妖の”真”だった。
バジリスク+モノノ怪 夜叉丸 (クロスオーバー中編の1シーン) 2012/9/24

『帝国の宝石』
美しき民と称されるヴァンドール人。
その中でも際立った美貌を誇る帝国四天王の司令官、将軍、魔導師。
それは戦場にて命のやり取りをしているものすらも見惚れさせた。
ヴァンドールの宝石は鮮烈な死の煌きを放つ。
その輝きに魅入られた者達は、次々と死神の元へと誘われていった。
聖剣伝説2 タナトスを除く四天王 (戦場にて) 2012/9/30

『贈り物』
「お前にやるよ」
笑顔と共に渡された東刀に困惑した。
幾ら武器として使ってないとはいえ、忍びの誇りとされる東刀をいとも簡単に譲るのはいかがなものか。
ゼファーの心境を気で読み取ったのだろう。人懐っこい顔で皮肉めいた笑みを作ると飄々と笑い飛ばした。
はぁと生返事を返しながらも、命の恩人でもある師匠が何を考えているか全く理解できなかった。
聖剣伝説HOM ゼファー (オリキャラ) (東刀を貰った時のエピソード) 2012/9/30

『ターニングポイント』
魂切る慟哭の叫びを上げ続けた。
喉が潰れ、涙が枯れ果て、血涙すら出なくなっても留まる事を知らず。
そうして心が死に絶えた時、空間の歪みと共に目の前に現れたのは見る者に畏怖すら与えるこの世ならざる美貌の男女。
彼らが人間でなく、妖魔だという事は最初から分かっていた。
それでも”復讐”のために彼らの手を取る事を選んだのは、誰でもなく私自身の意志。
「お前の望みを叶えよう」
私の大切な友人達は、その手助けをしただけ。
聖剣伝説3 リース (『Insane empress』で妖魔との出会いについて) 2012/9/30

『末裔』
「昔はね……風使いが血筋だってことを知らなかったんです」
まだ風使いの事を”伝説上の存在”と思っていた頃の昔の話だ。
何故、自分が風使いとなったのか。その疑問を知りたくてクエスに聞いた答えが、風使いは完全な血統によるものだという事だった。
フォボスが風使いを作った科学者を見つめる。
その人物は全ての風使いの祖先と言っても過言ではない存在。
「あなたは黒の風との戦争に勝つために、自分の遺伝子を元に人為的に風使いを作ったんでしょう?」
火星物語 フォボス (補完話の1シーン) 2012/10/7
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