「火星物語」
火星物語 小説

火星物語 小説 『短文集』2

 ←バジリスク シリーズ →聖剣伝説HOM 未完 『とある話につき、要注意』
短文集に掲載している「火星物語」の話が20個以上になりましたので、10個分纏めてこちらに掲載します。
尚、此処に記載する話は『短文集』にあるものを一部修正したものです。



参照
『短文集』6、7、10~13










内容の系統
現代  2
中世  1
古代  2


注意
裏部屋予告や、”黒”フォボス、補完話の1シーンがあります。

裏部屋予告  1
”黒”フォボス  2
補完話  2













『短文集』6

『破られた手紙』
青年が握り締めている物は大切な宝物であり、友達の唯一の遺品。
しかしそれを見つめる眼差しに懐かしみや、悲哀の色はなく。あるのはただ――。
冷ややかに乾いた笑みを貼り付ける。
クエスとサスケ。
騒乱の時代に生きた友達。フォボスに戦い方を教えた恩人達。
未来を、人間を信じて命を捨てた大切だった…優しく愚かな二人。
あの戦争を前にして、何故人間を信じられた?未来が希望に満ちた明るいものだと、何故無条件に信じられた。
「…簡単な理由だったんだろうな。 でも、今の俺には分からないよ」
ただ信じることしか出来ない無力な子供だった頃は、その答えが分かっていた。
でも、今は分からない。あんな下らないもののために、風使いである二人が命を捨てた理由が…。
当時と今の落差に、嗤う。
狂ったのは自分の意思だが、選ばせたのは彼が下らないと蔑む…人間達だ。
「今の俺を見たら君達は裏切られたと嘆いて、世界のために俺を殺そうとするのかな?」
口元を歪ませ、目に冷たく鋭い光が宿る。
もしも、叶うのならば……それも、悪くなかった。
彼らの遺言を、躊躇いなく破り捨てた。
『暗黒面』(裏予告) フォボス (黒の風に浸食されたフォボス)


『短文集』7

『対等であること』
深々と切り裂かれた二の腕からは夥しい量の血が流れ出していた。
傷口に止血帯を巻き、小刀の鞘を差し込んで回して、血の流出を抑える。
素早く応急処置を行うサスケの手並みに、クエスが唇を強く噛み締めた。
―悔しい。
不手際で傷を負った挙句敵には逃げられ、相棒には余計な手間をかけさせた自分の不甲斐なさが。
これではまるで…。
思い至った考えに焦燥が込み上げて、彼女の容態を確かめつつ懐中時計を睨むように時間を計っているサスケの腕を握り締めた。
「僕は、お前と対等でいたいんだ。……足手纏いには、絶対なりたくない!!」
顔面蒼白になりながら苦痛に顔を歪ませ、額に冷や汗が滲んだ。
感情の昂ぶりに応じて傷口が開き、包帯が紅に染みあがってゆく。
「クエス、今は喋るな!」
無理をする相棒を御すべく、鋭く力強い声を上げた。
しかし、その声を最後に少女の意識は途絶えた。
クエス+サスケ (クエス→サスケで、アショカ侵略初期の戦いの後)

『御伽噺』
おばあさんの記憶』の前提です。

凛々しいアロマの最後の王女と、彼女を最後まで支え続けた忍者と、未来から来た「最後の風使い」の少年が悪の国アショカと戦う。
兄弟達はこの話が格好良くて好きだと言う。でも私はアンサー達の話が好きだった。
理由を聞かれても困るけど…。過去を巡る話を聞くたびに、お祖父さんの想いが伝わってきそうだったから、だと思う。
クエス達の話は、お祖父さんの悲しみや辛さが感じられたから、少し苦手だった。
オリキャラ (没シーン)



『短文集』10

『自覚』
「なあ、フォボス。 俺達ってもう大人だよな」
「え?」
感慨深げに呟かれた親友の言葉に、フォボスが目を丸くする。
―大人? 僕が?
意味が分からないばかりに首を傾げて考え込むフォボスに、アービンが呆れ混じりの溜息を吐いた。
「ホラ、12歳になったんだから大人だろう」
「……あー……、そういえば、そうだったね」
誰もが知っている常識を完全に忘れ去っていたことが恥ずかしくて、照れ隠しながら頭をかく。
自分が”大人”と呼べるかすらも曖昧なのに、過去の時代に行き来するたびに子供扱いされたり、15歳や二十歳から大人という風習の中で過ごしていたから、すっかり忘れていた。
自分の時代では12歳でも、名目上は”大人”になることを。
「おいおい、しっかりしてくれよ。フォボス」
嘆息と共に呟かれた親友の言葉に、フォボスが眉根を寄せる。
「……今の僕が大人と呼べるかすらも怪しいし、過去の世界では”子供扱い”だったんだから……」
仕方ないじゃないか。
「それでも、過去は過去。今は今だろ? 現代では12歳は立派な大人だぞ」
――それはそうなんだけど……。
その言葉葉は空気を震わせることなく、飲み込まれて心の中を揺らがせた。
フォボス+アービン (風の谷での1コマ)


『短文集』11

『食事』
「……これ、何?」
恐る恐る指差した先には、異様な外見をした未知の物体X。
「なにって、見れば分かるじゃないか。 これ美味しいんだよ」
―見て分からないから聞いているんじゃないか! それに美味しいって何!? まさか、”これ”を食べろというの!?
混乱の渦中の中、そのまま動きを止めたフォボスを、アンサーは怪訝そうに見遣った後に、何の躊躇いもなく《未知の物体X》に手を伸ばした。
《それ》を当然の如く口の中に入れた友人の姿に、ひっと短い悲鳴を上げて逃げるように身を引いて退いた。
顔面蒼白どころか全身から血の気が完全に引いた挙句、信じられないものを見る眼差しを向けてくるフォボスに、アンサーが黙り込む。
双方の間に重苦しい沈黙が、流れた。
「ねえ、フォボス」
アンサーは《外見は劇物X》を素手で鷲掴みして、身を乗り出した。
顔を引き攣らせ、あまりの衝撃に腰を抜かして動けないフォボスの眼前に、満面の笑顔で《それ》を突き出す。
「贅沢を言わずに、ちゃんと食べるんだよ」
花が咲き綻ぶその笑顔は、フォボスには恐ろしい悪魔の笑みにしか見えなかった。
フォボス+アンサー (時代と共に変わった食文化)

『学んだこと』
喉は渇き、身体は水を求めるもそれは既に手元になく。
はぁ、と疲れを外へ逃がすように大きく息を吐いた。
それを聞き止めて気遣う二人に笑顔で何でもないと応えた後、空になった水筒を見遣る。
よく考えて大切に飲むのだと言われて、渡された貴重な水。
だが、水の豊富な世界で生まれ育った少年の体は貪欲に渇きを訴え続け、あっという間に飲み干してしまった。
深い後悔と共に水の大切さを胸に刻み、砂漠の道を一歩踏み出した。
フォボス (古代編でリビドーに向かう途中)


『短文集』12

『ラブリー衝撃!!フォボス豹変事件』
アショカ神父。
その言葉を聞いた瞬間、最後の風使いとされる少年は殺気に満ち溢れ、鬼気迫る修羅の形相へと変貌した。
そして、それが後の世までアショカ教に伝わる事件…信者と教主を地獄に陥れた”魔王襲来”の始まりだった。
”黒”フォボス フォボス (ラブリーでの、フォボス暴走事件の切欠)

『後始末と八つ当たり』
地面を揺るがすほどの衝撃と爆発音。そして悲鳴。
周囲は瞬く間に阿鼻叫喚の惨状となった。
何がおきたのか分からぬまますぐさま振り返ると、凄惨な顔で巨大スパナを掲げていた少年と目があった。
「……フォボス、さん……?」
「もう終わったし、早く行こう」
恐る恐る名を呼ばれて少年は清々しく爽やかな笑顔を浮かべた。
混乱の最中にあったセイラが我に返った時には、既にフォボスは彼女の横を通り過ぎていた。
何事もなかったかのように立ち去る少年の後姿を見送った後に、悲鳴と怒号の轟く爆発現場を視界に収める。
風の力で跡形もなく破壊された映画館跡地は、ハーネス製作『黒騎士リュート2』の上映会場だった。
”黒”フォボス フォボス+セイラ (カンガリアンのシアター前にて)

『末裔』
「昔はね……風使いが血筋だってことを知らなかったんです」
まだ風使いの事を”伝説上の存在”と思っていた頃の昔の話だ。
何故、自分が風使いとなったのか。その疑問を知りたくてクエスに聞いた答えが、風使いは完全な血統によるものだという事だった。
フォボスが風使いを作った科学者を見つめる。
その人物は全ての風使いの祖先と言っても過言ではない存在。
「あなたは黒の風との戦争に勝つために、自分の遺伝子を元に人為的に風使いを作ったんでしょう?」
補完話 フォボス (全ての風使いの祖との対峙シーン)


『短文集』13

『遺伝子の不思議』
信じられない、ありえない。
皆の顔に書かれていたのは、その一言のみ。
その中でもフォボスの驚愕は凄まじく、思わず相違点を探して玉座に座る者を凝視してしまった程だった。
しかし幾らガン見しようが、目の前の事実は変わることなく、当然の如くその場にあり続けていた。
思わず天を仰ぎ、溜息を漏らしては幾許かの現実逃避を行う。
時を渡る旅でフォボスが出会ってきた歴代キウィ王家の王達と、目の前にいるカンガリアン王キウィ103世。
皆、細かな違いはあれど、”同じ顔”だった。
―…キウィ王家って、一体……?
2世、25世、64世。そして103世……。
歴代王族達を並べて比較しながら、底知れぬ不気味さを覚えた。
補完話 フォボス (遺伝子の究極の謎) 
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