「聖剣伝説」
聖剣伝説FF外伝

聖剣伝説FF外伝 小説 『魔法』

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注意
私的設定が強い話です。
2→FF外伝→3という時系列前提です。
シーバやヒーローについての捏造が激しいです。


ヒーロー=デューク
ヒロイン=エレナ












ジュリアスに浚われた少女を救うべく、デュークとボガードは湿原を行く。
ボガードは剣を、デュークは魔法を駆使して、魔物を倒し道を切り開いていく。共に戦い、背中を預け合える仲間は互いにとって久しく、二人一緒ならばどこまでも戦える、そのような一体感すらしていた。
「デューク、お前の剣は飾りか?違うなら、魔法の使用は極力控えろ」
デュークの戦い方にボガードが苦言を呈する。
「なぜ、魔法を使ったら駄目なんだ?」
不機嫌を露わにしたデュークに、理由もわからず、覚悟もなしに魔法を使い続けていたのかと、絶句する。
このままではいけない。魔法を使えば寿命が削り取られる。それを無知のまま使い続けるなどあってはならない。
「…………デューク。お前は魔法がどのようなものか、知っているのか?」
「魔力を使い、精霊の力の源である霊素に働きかけるのが、魔法だろう」
本当に何も知らなかったのだと、ボガードは哀れみすら覚えたが、頭を振るい憐憫の情を払う。
「それは精霊魔法といって、二千年前に廃れた魔法だ。
今お前が使っている魔法は、太古の昔にマナの血族が悪魔と称された亜人種を根絶やしにするため、人間に教え広めた……疑似正術というものだ」
「疑似……正術?」
「正術というのは精霊の力を借りずに己の魔力のみで行使する魔法らしいが、これを使える人間は存在しない。
疑似正術とは魔力の代わりに命を、寿命を対価にする魔法だ。乱用すれば、死ぬ」
徐々に血の気が引いていくデュークに、ようやく魔法を使いすぎることへの危険性をわかってくれたと安堵する。
デュークは魔法の危険性を何も知らなかった。
彼に魔法を教えたエレナはマナの血族のクォーターだから、己の魔力で疑似正術を使用できる。それゆえに失念していたのだろう。
問題はシーバだ。なぜ奴は魔法の危険性を教えなかった?奴には何らかの思惑があり、それにデュークを利用しようという魂胆か。他にも必要な魔法はあったのに、デュークに状態異常の回復と引き替えに防御力を失う魔法を教えたことがボガードにはひっかかっていた。
ボガードとシーバは千年前からの付き合いであるがゆえに、シーバが偽善者で、聖人君子の皮を被った暴君だと知っている。それが表面化しないのは、シーバの求めるものが富や権力ではなく、自分への賛美だからだ。それを得るためならばなんだってする。彼のそんな人間性を嫌うボガードはなるべく関わりたくないが、千年前のように、または今回のように連携せざるを得ないときもある。

「デューク。魔法は死の覚悟もなしに使うものではない」
「………………ボガード」
真摯なボガードの目は真にデュークの命を案じているのだとひしひしと伝えてくる。けれど彼はその気持ちに応えられない。
心配してくれてありがとう。あえて魔法の危険性を説いて、覚悟を問うたその心には感謝している。
「この命を削ってでも、エレナを助ける。 それが俺の答えだ」
デュークの決意に、ボガードは絶句する。
「……なぜ、だ?」
辛うじて言葉を振り絞ると、がしっとデュークの肩を掴んだ。
「お前達は出会ってからまだ間もないのに、なぜ死を賭す!?例えエレナをグランス公国から助けたとしても、お前の寿命が元に戻るわけではないのだぞ!!」
「俺は、エレナを助けたいんだ」
デューク自身、この強い想いが何かはわからない。形にならない感情であるが、そのためならば命は惜しくなかった。
ボガードは動揺して理解できないと呟くが、デュークはこの気持ちを一括りに言葉として出したくない。ボガードにはデュークが死の覚悟が出来ていることを知ってもらうだけで十分だ。
「……ジュリアスからエレナを救うには魔法の力が必要だから、俺はこれからも魔法を使い続ける」
デュークの脳裏に蘇るのはエレナを浚った忌々しい魔導士の姿。
剣だけでは命を対価とする魔法には敵わない。勝つためには相手と同じ土俵に立つ魔法がいる。
デュークの深い覚悟を知り、ボガードは手を下ろして、目を閉ざす。

度重なる激戦を魔法を駆使してきたデュークは未だ命を長らえている。そのことだけでも驚愕すべきだが、今でも彼は魔法を使って戦い続けている。
デュークはマナの女神教という新興宗教を立ち上げたシーバの手として奔走し、女神教を邪教と見なして迫害する人々や国を魔法で退けている。
ボガードの胸中に不安と得体の知れないものへの恐怖が根付いていく。
本来ならば道半ばで失われているはずの命だ。禁断呪文フレアを唱えた時に死んでもおかしくない。なのになぜ生きていられるのだという疑念が堂々巡りして、膨れあがっていた。
デュークの魔力が比類ないものだとしても、正術を行使するには圧倒的に足りない。正術を真に扱える魔力を有するのは姿形だけは人間と同じの、神とも化け物とも呼んで差し支えのない種族だけだ。
もしかすると、デュークは人間ではないのかも知れない。
それはこれまでボガードが努めて考えないようにしていた答えだ。しかしそれ以外に辻褄が合わない。
正術を行使できる種族は、三つの人外のみ。マナの血族は既になく、悪魔と称される亜人種が有する能力がない、デュークは……。
「……十中八九、闇の血族だ……」
古の呪術師タナトスと同じ……怪物。
ジェマの騎士として千年もの間一人放浪してきたボガードの戦友が、人間ではない。それは思ったよりもボガードの心を打ちのめしたが、その揺らぎも時と共に収まっていく。
人間ではない、それが何だというのか。例え姿形が人間と同じ化け物だとしても、デュークはジェマの騎士達を迫害してきた人間よりも心ある人物だ。




言い訳
正術を行使できる種族も人間の分類に入るけれど、只人は自分達以外の亜人種は人間ではないという思想なので、一部を除いては化け物だの怪物という扱いです。特に、タナトスの件もあってか闇の血族への風当たりが強いです。

疑似正術は命を対価にするので使い手は非常に限られており、ジュリアスのような国家付きの魔導士が国政にも介入できるのは、それ相応の理由があります。
寿命を削るという危険性から疑似正術はこの時代を境に完全に失われて、それ以後は精霊魔法が再び興隆するという流れです。

2017/6/9に未完から小説へ移行しました。
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