未完

聖剣伝説3 未完 『呪術師の怒り』

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注意
私的設定があります。
2→3の時系列です。
ベルガーの中の人が某呪術師です。











ギガンテス。
アルテナの空中要塞の名前を知った仮面の導師の中で耐えがたい憤りが湧き上がり、アルテナ人への殺意に変わる。
「おやおや、これはまた大きく出ましたネ」
愉快そうに笑う死を食らう男の愉快そうな笑い声が耳に障り、導師の神経を殊更逆立てた。
「…………只人というものは、つくづく人の神経を苛立たせることしかしない生物だ」
神話になぞらえて作られたアルテナの最新空母は、マナの文明を継ぐという宣言を込めてギガンテスと名付けられた。
ああ、なんと腹立たしい。
思い上がりも甚だしく、無知で身の程も知らぬ連中は、存在しているだけでも不愉快。

世界の真理を解明したことにより神々の怒りに触れて、神獣がこの世界に遣わされた時代とは、何もかもが違う。
文明も知識も遠く及ばない、例えそれらがあったとしても、根本的な土台が欠けている。
何よりあの頃は正術を行使できる種族が世界を、宇宙を統治していたのに今では全て絶滅して、代わりにこの星にいるのが只人だけ。その時点でかつての文明を再現しようと考えるなど、最早言葉も出ない。
脆弱な身体と、塵程度の魔力しかない只人が、自らの分を忘れ傲慢になった姿はおぞましい。見るに堪えない醜さだ。
只人は、只人らしく地を這って死ね。
「ヒース、死を食らう男よ」
重々しい声に、ヒースと死を食らう男が深々と頭を下げる。
「テルーマの鉄槌だ。 やれ」
「ちょ、ちょっとお待ちを! それは何です?」
「……古代の神話ですね。 マナの一族がマナ抽出の技術を得ようとした傲慢なラバラス人に与えた罰」
ヒースが淡々と答える。
マナの女神信仰が根付いた現代では、それ以前の宗教は異教とされている。古代神話もその部類で、宗教都市ウェンデルでは古代神話を調べただけでも、一族全員が火あぶりに処される極刑だ。
この時代の人間は無知蒙昧、無教養の愚者しかいないが、ヒースが多少なりとも物を知っていることに”彼”は満足して、ベルガーは誇らしく思っていた。
それにしても、何故何万年も生きている死を食らう男がこのことを知らないのか?それが導師には解せない。
「……導師様。テルーマの鉄槌とは、どのような話で?」
「簡潔に言えば、ラバラス人の国にテルーマという罪人を収容した空中都市を墜落させて、双方を滅亡させた話です。
神の怒りに触れる行いをすれば、天罰が下るという、そんな話です」
「ちょっと、ワタクシはアンタに聞いてるんじゃありませんヨ!
……にしても、その話からすると二万年以上昔の出来事ですよネ。当時の国と都市の人口を考えたら………ああ!なんて勿体ないことを!その時にその場にいたら、たらふく食べられたのに!!」

「それでは、どこにギガンテスを墜としますか? アルテナ?フォルセナ?それともウェンデルにいたしましょうか?」
災害によって生じる死者の魂を想像するだけでも、涎が流れてくるのを我慢して、死を食らう男は嬉々と尋ねる。
「私個人としてはアルテナに墜としたいのだが……さて、どこがよいものか。 ヒース、君の意見も聞かせてもらおうか」
「父上。これを機会に邪教の都を消し去りましょう。
アルテナの空母がウェンデルを潰す。 神話のように、罪人同士を一緒に消し去りましょう!!」

「死を食らう男よ、その”ガラクタ”を墜落させよ。
死者の魂は……」
「ワタクシの取り分は勿論、10分の9で」
「おや、10分の1でいいとは。 君は実に謙虚だね」
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