未完

聖剣伝説3 未完 『旅の終わり』

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白装束を身に纏ったホークアイの姿を一目見て、フレイムカーンはそれが喪服であると共に死に装束だと看過した。
「……ホークアイ、何のつもりだ?」
平伏したホークアイに問う。
髪を短く切り、喪の色である白一色に包んで、この場に現れる理由。
聞かずともフレイムカーンにはもうわかっていたが、否定してほしいという微かな希望から問うた。
「同胞を殺めた者には死を。 それがナバールの掟であり、法です。
オレはビルとベンを殺め、ローラントにいた駐屯兵を殺しました。
この命を以て、その責を負います」
粛々と言い終えると、首を差し出すように頭を垂れたホークアイに、フレイムカーンが深く重い吐息を吐き出す。
「……馬鹿者が。
イーグルを死なせたことか、ビルとベンを殺めたことか?
馬鹿馬鹿しい!あいつらは美獣に殺されたのだぞ!断じてお前の責任ではない!!」

「お前は、わしにもう一人の息子を死なせるつもりか?
お前を処刑したところで失われた命は戻ってこない。ならば、生きてナバールのために貢献して、その責を果たせ!」
ハッとホークアイが面を上げる。どこか焦燥の滲んだ顔だった。
「ですが、フレイムカーン様!それでは……!!」
さらに続けようとしたが、フレイムカーンの鋭い眼光に威圧されたように口を閉ざし、深々と頭を下げ直した。
「ホークアイ、面を上げろ」

「わしはお前の両親に、必ずお前を幸せにすると誓ったのだ。 それを破らせるな。
お前を死なせたとあらば、イーグルのことだ。極楽から現世に舞い戻って、お前の両親共々わしの枕元で延々と恨み言を吐き続けるだろう。
あの三人に、死後も尚恨まれ、憎まれるなんぞわしはごめんだ」

「ホークアイ。イーグルとビルとベンを殺したのはイザベラだ」
「……ビルとベンは……」
「妖魔に寄生されたら最早人間ではなく、ただの生きた傀儡よ。 寄生された時点で、あいつらの人間としての命は終わっていた。
ホークアイ、ビルとベンを妖魔から解放してくれたことは、わしから礼を言おう」
「ですが……!」
ホークアイの抗議を手で制し、黙らせる。
「ローラントに駐屯していた者共はナバールの人間であっても”血の同胞”ではない」
ホークアイのそばに歩み寄り、彼の肩に手を置き、立たせる。
「お前がイーグルとビルとベンを殺していない以上、お前は同胞殺しではない。
ホークアイ、お前を死罪にする理由などなにもないのだ」
「…………フレイムカーン様」
フレイムカーンのあからさまな言葉に失望よりも、無性に哀しみを覚えた。
これ以上その目を見ていられずに、目を伏せた。
例え許しを得られたとしても、ホークアイは覚えている。
イーグルを切った時の感触を。ビルとベンの命を奪った手応えを。ナバールで共に生きていた仲間を殺めた時のことを、全て覚えている。
フレイムカーンのように、割り切り、切り捨てることなど、どうして出来ようか。
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